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★住民植えたサクラ…羽田・大鳥居広場で樹木切断 多摩川沿い広場でも被害
戦後５０年以上、羽田空港敷地内に残されていた赤い大鳥居を移設した広場で、住民が記念に
植樹したサクラとウメの木が今月中旬、切断されていたことが３０日分かった。近くの広場でも樹木
１４本が被害に遭った。「誰が何のために、こんなひどいことをするのか」住民からは落胆と怒りの
声が挙がっている。
樹木が切断される被害が遭ったのは「平和の大鳥居広場」（東京都大田区羽田空港）と数百メートル
離れた「羽田ひろば」（同区羽田）。いずれも多摩川河川敷の小さな広場で、地域住民による「羽田
ボランティア推進の会」が植樹した樹木が被害に遭った。
同会によると、１７日夜、大鳥居のそばにあるサクラとウメの木が根本付近で切断されているのを
会員が発見した。さらに２８日午前、羽田ひろばで樹木５本が切断されていたほか、９本にのこぎりの
ようなもので刻まれた傷跡が見つかった。
大鳥居は終戦直後の昭和２０年９月、連合国軍総司令部（ＧＨＱ）が空港接収のため住民を退去
させた後も空港敷地内に残された穴守稲荷神社の鳥居。かつて羽田に漁師町があった象徴でもある。
大鳥居は空港拡張に伴い平成１１年、京急空港線天空橋駅近くの現在地に移設。同会が１８～１９年、
歴史を伝えるため植樹したのがサクラとウメの木だった。
一方、羽田ひろばは、大量の廃棄物が不法投棄されていた河川敷を同会が清掃し、樹木や芝生を
整備した場所。「悔しくてしようがない」と怒りをあらわにする会員もいる。
同会の佃辰雄会長（５５）は「近隣の人の協力で樹木を植え、狭い空間でも地域の憩いとなっていた
場所。心ないことをする人がいる」と話している。
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≪画像≫切断された箇所を荒縄で縛り応急措置をした大鳥居の前のサクラ ＝東京都大田区羽田空港の「平和の大鳥居広場」
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