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準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)が一九九七年から二〇〇一年にかけて、
亀井静香・国民新党代表代行の資金管理団体「亀井静香後援会」に、個人献金を装った
実質的な企業献金をしていた疑いのあることが分かった。収支報告書に名前が記載された
幹部社員らの多くは、本紙の取材に、自らが献金した事実を否定している。
西松建設をめぐっては、OBが設立した政治団体を抜け道に、十年間で約四億八千万円の
献金をしていた疑いが浮上しており、新たな脱法献金疑惑が明らかになった。
官報に記載された同後援会の収支報告書の要旨によると、献金したとされるのは
西松建設本社の総務部、経営企画部、営業管理部などの部長・副部長をはじめ、
関東支店、中国支店などの副支店長や次長ら。ほとんどが一人十二万円で、九七年と
九九-〇一年は毎年二十五人が寄付。五年間の総額は約千三百万円に上る。
寄付者として名前が記載されている本社の元部長は、本紙の取材に「私がそんな金を
出すはずがない。献金したら覚えているはず」と否定。別の元部長も「初めて聞いた。
会社が勝手に名前を使ったのでは」と証言した。他の幹部社員も多くが献金の事実を
否定するか、「記憶にない」と回答している。
亀井氏は九六-九七年に建設相、九九-〇一年に自民党政調会長を務めた。亀井氏の
事務所は「十年近く前のことなので確認のしようがない」とコメントしている。
西松建設総務部は「現時点では何もコメントできない」としている。
資金管理団体に対する企業献金は、二〇〇〇年以降禁止された。神戸学院大法科大学院の
上脇博之教授は「個人名を使って事実上の企業献金をしていたならば違法行為だ。
受け取った側にも虚偽記載の疑いがある」と指摘している。
*+*+ 東京新聞 2008/12/30[**:**] +*+*
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