08/12/26 02:34:50 EvIuRYOu0
労働組合のレーゾン・デートル(存在意義)は労働者の権利を守ることにある。
ところが、その本来目的を軽んじ政治運動に軸足を移した労働組合がなんと多いことか。
共産主義幻想がまだ存在していた頃には、共産主義体制へ移行するという手段も理屈上は
あり得たが、ソ連が崩壊し中共が市場経済を導入するなど、共産主義による労働者の生活
向上などは現実世界で有り得ないことが明確になった後も、労働者擁護とは無縁のサヨク
イデオロギー運動を展開してきた。今、100年に1度の大不況が来ようとしているが、
既存の労働団体は非正規労働者の擁護ができないでいる。
日本の労働組合は複雑だが、最大の勢力が連合(日本労働組合総連合会:組合員670万
人)である。連合は旧社会党系の総評などを中心に1989年に結成された。
連合以外の労働組合の上部団体としては共産党系の全労連(全国労働組合総連合:組合員
97万人)やこれら上部団体に加盟していない企業内組合などがある。
因みに官公労の日教組は連合加盟団体である。連合などの旧来の労働組合は政治活動の他
には、もっぱら正社員の給与アップを中心に活動してきたので、経済合理性が勘案されな
い官公労関係では、地方現業公務員の年収が民間同職種に比して2~3倍になる様なバカ
な「労働闘争成果」を生んでいる。(公務員給与は税金で賄われており国民負担を増やし
ている、他の労働者の負担を増大させているとの認識は官公労にはないらしい。)
100年に1度の大不況を前に非正規労働者の雇用契約を更新しない事態が出てきたが、
官公労は見てみぬふりを決め込んでいる。労働組合は企業に対してだけ雇用を保証しろと
叫んでいるが、経済合理性から考え正規労働者の雇用確保と給与維持に手をつけずに非正
規労働者の雇用を確保することは難しい。