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「英語の授業は英語で行うことを基本に」。22日公表された、13年度からの高校学習指導要領改訂案でこん
な方針が示された。文科省は「難しい内容は日本語でもいい」「生徒の理解に応じて配慮を」と言うが、それで
もハードルは高い。学校現場でうまく生かせるのだろうか。
「What was Matilda’s wish?」(マチルダの願いは何でしたか)「To live
with Miss Honey」(ミス・ハニーと一緒に暮らすことです)
東京都目黒区にある、都立国際高校の1年生「総合英語」。児童文学に沿って英語だけのやりとりが続く。文
中の「will」の意味を教員が尋ねると、すぐ「遺言です」と答えが返った。記者が同席したなかで、唯一聞
いた日本語。今回の改訂案をすでに具現化したような授業だ。
同高では、英語関連の授業はほぼ英語だけで進める。2年の高橋ひかるさん(17)は「生の英語を学べるの
が楽しい。最初はきつかったけど、どんどん耳が慣れてきて今は当たり前になった」。
全国英語教育研究団体連合会(全英連)の会長でもある塩崎勉校長は今回の方針を歓迎する。「英語で授業を
したら生徒が分からなくなると言う人がいるが、それは違う。言葉は使うもので、多用すれば生徒の意識も変わ
る」
ただ、同高は外国語や国際理解の教育を強く打ち出し、いわば政策的につくられた学校だ。全校生徒約720
人のうち、帰国子女と外国人が半数を占める。生徒は様々、学校にも様々な層がある中で、学校現場では「荷が
重い」と受け止める向きが多い。
関東の県立高校の英語教員は率直に「無理」と言い切る。入試の志願者は定員を若干上回る程度で、アルファ
ベットをやっと読める程度の生徒も入ってくる。中学の3年間で「英語は敵」と思うほど嫌いになった生徒もい
る。
この教員が授業で心がけるのは「自信を持たせること」だ。少しずつでも単語を覚え、簡単な和訳ができれば学
ぶ喜びを感じられる。そんなところに、いきなり英語で話しかけたのでは……。(2以降に続く)
ソース
asahi.com URLリンク(www.asahi.com)