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冬突入、灯油券が紙切れに 青森の大手小売り破たんで
消費生活センターなどに相談が殺到した。安売りのガソリンスタンドで知られた
青森県大手の石油小売り「柿本石油」(青森市)が10月に経営破たん。
顧客の多くが購入していた代金前払いの灯油券などがただの紙切れになろうとしている。
冬に突入したが、返金の見通しは立たず、顧客は途方に暮れている。
「もう前払いはしない。痛い出費だった」。20数万円分の灯油券を現金で買った
青森市の自営業女性(50)は悔しさをにじませる。長年、柿本石油からひと冬分の灯油券を一括購入していた。
柿本石油の“売り”は、単価が割安となるプリペイドカードや前払いの灯油券。
全国石油商業組合連合会によると、この形態の販売は珍しい。
原油高に備え、負担を軽くしようと多くの人がまとめ買いをしていた。
それだけに、突然の営業停止に県消費生活センターなどに2300件以上の相談や問い合わせが殺到した。
「灯油券が40万円分もある」「もう使えないのか」―。
破たん後、説明会を開いた県弁護士会消費者問題対策委員会の弁護士は
「プリペイドカードは一部返金される可能性もあるが、灯油券は難しい」と説明した。
北海道新聞 (12/21 00:44)
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