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★青息吐息の自民党 首相先送り一本槍で墓穴
臨時国会もヤマを越した。新テロ対策特措法も金融機能強化改正法も成立したので、
あと懸案の案件を明年早々の通常国会に送り込むだけだ。
これで安心して年末年始を迎えることができる。与野党もホッとひと息ついているところだ。
しかし、表向きはともかく裏に回ってみると与野党ともに深刻な表情を隠さない。
特に政権党の自民党は青息吐息だ。問題は何も解決されていない。
ただ先送りされているだけにすぎないからだ。その中には総額二兆円の定額給付金でささやかな
ユメを与えてくれた第二次補正予算案が含まれている。国民は「何だそんなもの」と口では言っているが、
ささやかでも無いより有る方が有難い。それに明日の二万円より今日の一万円だ。
正直のところガッカリしている。
それに自民党の頭が痛いのは、この期に及んでの支持率の一斉急降下だ。
各紙の調査では二、三〇％前後で軒並み低迷している。それに加えて、回復の兆しがさっぱりない。
これだけでも憂鬱ゆううつ千万なのに、閣内党内がガタガタだ。
麻生首相が任命した閣僚が首相批判を口にして憚はばからない。信頼する党役員がサジを投げる。
総理総裁の威信いずこにありやだ。麻生首相は罷免権を発動しなければ一喝も食わせない。
ただ暮夜ぼやひそかにホテルのバーに現れて一杯やりながらグチを並べるだけだ。
こんな按配あんばいでは随分ストレスが溜たまるばかりだろう。党内基盤が弱く、求心力不足の総理総裁は気の毒だ。
支持率の上昇と、党内同一歩調は難しいけれども不可能ではない。
平凡なようだがコツコツと政策を実行し、閣内、党内火の玉になって総理総裁を支える体制を整えれば足りる。
しかし言うは易やすく行うは難しだ。
麻生首相の悪いクセを直して貰いたい。それは先送り癖だ。
とにかく都合が悪くなって先送りを連発すると、当座は凌しのげても後になって貨車一パイのツケが回ってくる。
自ら墓穴を掘るようなものだ。（続く）
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