08/12/13 05:13:12 aDIdfKBS0
最近、中国は、日本の侵略は日清戦争(1895年)からではなく、
「琉球処分」からだと主張している。
琉球処分とは、明治政府が1872年から79年までに琉球(沖縄)に対して
半強制的に行なった琉球藩設置、廃藩、沖縄県設置などの措置をいう。
琉球は中国の「神聖にして不可分な固有領土」であると信じているのは、
一部の中国知識人にかぎったことではない。
中国人のほとんどがそう思っている。歴史の教科書もそう教えているのだ。
(中略)
戦後の日本の政治家に領土問題を処理する能力がないのは、この50年の歴史で
明らかだ。日中間の懸案である「尖閣列島」の問題が解決したら、
つぎは「琉球」が問題になるだろう。
もし中国に「琉球の返還」を要求されたら、日本が「沖縄の住民の意向を聞くべきだ」
とまで譲歩しても、中国には絶対に通じない。
なぜなら、今まで中国がチベットや台湾に領有権を主張してきたのは、
どちらの地域も12億の中国人民が生きていくために必要な
「神聖にして不可分な固有領土」であり、
「チベットや台湾の分離主義者の意向よりも、中国12億人民の意向に従うのが
本筋だ」と考えているからだ。これと同じ論理で中国は、
「琉球の将来は沖縄住民の意向ではなく、中国12億人民の意向で決めるべきだ」
と主張するにちがいない。
黄文雄「ありのままの中国」日本文芸社より