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大分キヤノンなどの大量人員削減問題で、解雇予告通知を受けた大分キヤノンの請負会社員らでつくる
労働組合が10日、県などに大量人員削減につながる発注量削減の一時見合わせなどを、
キヤノン側に働きかけてほしいと要請した。一方、県はこの日の県議会で、キヤノン側から
「事前連絡」がなかったことについて、立地協定に違反しないとし、広瀬勝貞知事も人員削減は
企業存続のためのやむを得ぬ措置との認識を示した。
大分キヤノンの請負会社・日研総業(東京)から解雇予告通知を受けた社員で作る労働組合
「日研総業ユニオン大分キヤノン分会」の組合員らは大分キヤノン本社(国東市)に申し入れした後、
県庁を訪ね、対策を申し入れた。寮から退去を求められている請負社員らへの対応も要請。
県側が「県営住宅への入居や一時貸し付け制度などを紹介したい」と答えたのに対し、
支援者の全日本建設運輸連帯労組の小谷野毅書記長が「1000人以上が仕事を失うという
異常事態なのに、従来型の政策を説明するだけでは」などと反発する場面もあった。
小谷野書記長はさらに「大分キヤノンは請負社員を大量に削減しながら、一方で期間社員を
採用している。それはなぜなのか、調べてほしい」と強く求め、県側も「上司と相談する」と答えた。
一方、同日の県議会で堤栄三議員(共産)が県などがキヤノン側と結んだ立地協定に定めた
「事前連絡」について質問。
協定には「操業短縮などやむなきに至る恐れのある場合、会社は事前に県に連絡し、最善の措置が
取られるよう配慮する」とある。米田健三・商工労働部長は「ラインが止まったり、正規社員が切られたわけでなく、
協定で定めた事項に当たらない」と答えた。
堤議員はさらに広瀬知事に「雇い止めをやめさせられないか」と質問。広瀬知事は「公的立場の者が
そこまで(企業に)言えるだろうか」と述べた。
※記者註
広瀬勝貞・大分県知事の兄は、民放連会長・テレビ朝日相談役の広瀬道貞。
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