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絶滅が危ぐされている淡水魚「イタセンパラ」がブラックバスに捕食されていることを、
富山大大学院理工学研究部の山崎裕治准教授(38)が、
氷見市の万尾(もお)川で捕獲したブラックバスの胃の内容物をDNA鑑定して実証した。
同市がイタセンパラ保護のために行っているブラックバス駆除の科学的裏付けとなる。
全国ではほかにもブラックバスに捕食されているとみられる希少種があり、
山崎准教授は「研究手法を希少種保護に役立ててほしい」としている。
山崎准教授は、氷見市教育委員会と共同で平成十八年からイタセンパラの生息地調査に取り組んできた。
この調査の一環で、九月一日に万尾川で捕獲したブラックバス十二匹のうち、
胃に消化途中の物が残っていた六匹から内容物を取り出し、
DNA鑑定したところ、三匹でイタセンパラのDNAが確認された。
同十三年には仏生寺川のブラックバス一匹の胃から、消化前のほぼ完全な形のイタセンパラが確認され、
同市は保護池でのイタセンパラ増殖と並行し、ブラックバス駆除を進めている。
今回の研究成果は、この対策が科学的に正しいことを裏付けた。
全国的にも、ブラックバスによるミヤコタナゴなど希少種の捕食は問題となっており、
正確な実態把握の必要性が高まっている。
山崎准教授は「胃の内容物は消化が進むと、見た目で判断することが難しいため、
遺伝子レベルでの鑑定が有効」と説明。
「今後は、どこで、どれだけの量が食べられているかを正確に把握したい」と話す。
研究成果は日本魚類学会が来年五月に発行する「魚類学雑誌」に掲載される。
写真:絶滅が危ぐされている淡水魚のイタセンパラ(山崎准教授提供)
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ソース:北日本新聞
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