08/12/06 17:15:45 O
・国籍法の改正というのが、本日ようやく成立した。
この法律は、日本人男性とフィリピン女性との間に生まれた子供達の日本国籍の取得について、
最高裁判決をうけて、改正されたものだ。内容は、これまで国籍取得には、父母の婚姻を必要と
していたが、この要件を満たさなくても国籍を取れるようにするものだ。
これは、日本人の父がフィリピン人など外国人に生ませた子供が日本国籍を取れないまま
就学などに大きな影響が出ていて、実態としては放置できないと最高裁が判決を下し、立法府が
その意向をうけて改正を行った。
ところが、この改正が、地味だが大きな問題となった。
それは、こうした外国人との間に生まれた子供の認知を安易にやれば日本の社会秩序がおかしく
なるという主張だ。特に右系の人たちの組織的な反対運動が起きた。
この運動は凄まじく各議員の事務所にファックスが連日山積みになるほど寄せられた。
またネット上でも反対運動が起き、連日数百ものメールが寄せられた。まさに意図的、組織的な
運動だった。
これに呼応して自民党や野党の一部の議員も改正案の反対にまわり参議院での採決が
長引いてしまった。 確かに虚偽の認知の防止をどうするかなど、まだまだ完璧ではない
かもしれない。
しかし、この世に生まれた子供達には、親たちの身勝手な行動による不利益を背負わせる
わけにはいかないと私は思っている。
それに最高裁での判決が出ているのに立法の不作為は許されないのだ。
実は何よりもこの問題で私が心配したのは、前記したネットやファックスでの抗議行動である。
一部の人が多数を装って異容な抗議行動をやる。
今回はネット社会の負の部分をまざまざと見た思いだった。
こうしたことで法案の審議や議員の自由な政治活動に支障があっては、国会がおかしくなる。
とにもかくにも、各議員ともその抗議の凄さに驚きを隠せなかった一週間だった。
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