08/12/05 10:29:05 0
・国籍法の「改正」が国会を通過しました。何か奥深い理由でもあったのか、拙速を絵に
描いたようなザル審議で、メディアも通りいっぺんの報道しかしないまま。大方は何が
起こっているのかわからないかも。
「過疎」ということが言われ始めたのは高度成長期半ばと記憶します。それから40年あまり、
今や「限界集落」と言葉も無残に変わり、「ムラ」は最終的にその姿を消し始めている。
「ムラ」を最終的に絶滅に追い込み、「農」に代表される一次生産の場を考えなしにやせ衰え
させ、核家族化と少子化で減った労働力は付け焼き刃の外国人を「新」日本人に仕立てて
埋め合わせ、一方、「先住」日本人たちはというと、列島を覆い尽くした「都市」の高度消費
社会コロニーにおびえながらたてこもるしかなくなり、老いた少数派になってゆく…考えたくない
ですが、しかし、この「改正」国籍法後の日本を静かに想像してみると、最悪、そんな近未来すら
思い浮かんできます。
「ホワイトアイランド」と呼ばれたのは植民地時代、アフリカ諸国の都市。白人がたてこもる
コロニーとしての「都市」と、それを取り巻く現地のネイティブたちという構図で、そこでは文化や
民族問題は同時に貧困、階層問題でもありました。それと同様、わが国でも早晩、外国人含めた
「新日本人」たちとの間に、「都鄙(とひ)」そして「内地雑居」といった古くて新しい問題が、
21世紀的な文脈でもう1度浮上するはず。
国籍法「改正」を支持した諸センセイ方、それに対する目算と覚悟はもちろん、おありですよね?
(札幌国際大学教授)
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