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「ヤプー」作者と一時告白…天野哲夫さん死去
耽美的な小説やエッセーで知られる著述家で、「戦後最大の奇書」とされる
覆面作家・沼正三さんの小説「家畜人ヤプー」の著者と名乗り出たこともある
天野哲夫(あまの・てつお)さんが11月30日午前7時7分、肺炎のため
東京都内の自宅で死去したことが3日、分かった。82歳。福岡県出身。
天野さんは新潮社の校正者として勤務しながら評論や小説などを執筆。
主な著書に「禁じられた青春」「異嗜食的作家論」がある。
「家畜人ヤプー」は雑誌連載後、1970年に単行本が刊行され、ベストセラーとなった。
白人女性が支配する近未来の宇宙帝国で日本人男性が家畜として使役されているという
SF小説。政治性と過激な性的描写で社会的な議論が起きた。
「ヤプー」の作者沼さんの素性をめぐっては連載中から諸説が沸き上がり、天野さんは
82年にいったん自分が書いたと告白したが、その後「私は沼正三の代理人」と
説明を変えている。
「ヤプー」は91年に完結編が刊行。海外で翻訳されたほか、石ノ森章太郎さんや
江川達也さんが漫画化した。
スポニチ Sponichi.com[ 2008年12月03日 22:54 ]
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