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★ 不安、あきらめ交錯 三洋削減で派遣社員ら (一部略)
電子部品を製造する三洋電機のフォトニクス事業部(鳥取市立川町五丁目)が来春までに
契約満了する全派遣社員の契約を更新しないことを受け、鳥取県などは二十八日、情報
収集に奔走。再就職支援に向け、市、鳥取労働局と協力、協議を進める。一方、同事業部
の派遣社員からは今後の生活に不安の声が広がった。
三洋広報担当によると、同事業部は四月から十月末まで派遣社員約百八十人を雇用。十一
月末までに約三十人、来年三月二十日までに全派遣社員の契約が切れ、その後の更新は
しないという。派遣社員が担っていた製品組み立ての後工程は、中国の協力工場に一本化
する。
同事業部を訪れた県、市、同労働局の担当者は、契約満了に伴う派遣社員の打ち切りと、
正社員約三百人の雇用維持などを確認。平井伸治知事は県議会本会議で「三月に向けて
スリム化や事業としての強みを増すための算段をしていると考えており、中長期的に見る
必要がある」との見解を示した。
三洋CEと県、市が出資する第三セクターの千代三洋工業(同市晩稲)は、フォトニクス事業部
の発光ダイオード(LED)製造部門をほぼ100%担う。担当者は「今回の問題はLED製造と
関係がない。製造は今後も続けるし、この方針が変更されることはない。雇用面でも影響は
ないとみている」と話す。
一方で、派遣社員の間では不安とあきらめが交錯する。五十代の男性派遣社員は「高齢の
派遣社員の多くは次の就職先がまだ見つかってない。今後の生活がどうなるか、みんなに
不安が広がっている」。三十代の女性派遣社員は「ショックですが、組織が決めたことなので
どうしようもない」と嘆く。
正社員の男性(25)も「事業が縮小される恐れがあり、正社員の削減にもつながらないか心配
だ」と今後の事業展開に不安を募らせた。
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