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日本に滞在する欧米人が、必ずといっていいほど嫌悪する集団が2つある。そのひとつは「右翼」。黒い街宣車で交通を妨害し、
外国嫌い万歳、軍国主義賛成 と大音量で流して回るのに、警察は目を向けようともしない。ふたつめの集団は、テレビに登場
する外国人だ。テレビで「外人タレント」を見かけると、非日本人の視聴者は本能的に嫌悪感を抱く。この反応は、社会心理学者
の良い研究対象になりそうだ。「外タレ」というのはトム・クルーズやビヨンセのことではなく、日本国内だけで有名な外国人を指
す。歌手やお笑いタレントとして、という場合もあるが、日本のテレビにはんらんするクイズやバラエティー番組のゲストとして
レギュラー出演するケースが一般的だ。
こういう番組にずらりと並ぶパネリストの列を見渡してみるといい(タレント事務所は、数さえそろえれば安心だと信じているのだ
ろう)。その中に必ず1人は見つかるはずだ。後ろの列で果敢な微笑を浮かべ、時折(腹が立つほど流ちょうな)日本語で、冗談
を飛ばしたり意見を述べたりしている外タレが。
その姿を見て、外国人視聴者が不愉快になるのはどうしてだろう。一応外国人も並べておきました、と言わんばかりの体裁に
対するいらだちか。語学力へのひそかなねたみか。あるいは、画面上に自分自身の影を垣間見て、青い目の侵入者が周りに
馴染もうともがきながらも、決してなじみきれないその姿に、少々いたたまれなくなるからだろうか。
最近、この「外タレ」現象について改めて考える機会があった。自分自身が事実上、そのひとりになってしまったからだ。私は
ほかの外国人ジャーナリスト3人とともに、日本経済新聞の子会社、テレビ東京の番組パネリストとして招かれた。番組の内容は、
発明家からシェフ、ゲーム・クリエイターまで、それぞれの分野で重要な業績を挙げながらあまり知られていない日本人を、制作
者の判断で選んで紹介するというものだった。
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(>>2以降に続く)