08/11/26 13:29:58 O
・「子どもの可能性の芽が摘まれてしまった。謝罪されても、もう時間は戻らない」―。
県立神田高校が、本来なら合格していた二十二人の生徒を服装の乱れなどを理由に不合格にしていた
問題で、県育委からの手紙に当該の生徒やその保護者は戸惑っている。ある保護者は「(こうした事態を
招いた)関係者が処分されないのは甘い」と怒りをあらわにした。
現在十八歳になる長男が〇五年度の後期選抜を受けた母親(53)。
手紙に「合格圏内に入っていたにもかかわらず不合格にされていた」と理由が示されていた。母親は
事態をのみ込んだ。「息子もあの時入学していれば違った人生を歩んでいたはずなのに」と悔しさを
隠さない。
長男は「俺だって高校生をみるとうらやましいし、高校に行きたかったよ」と話すが、進学した
同級生は高三。「ようやく仕事を見つけ車の免許も取った。今さら三年間通う気にはなれない」
中学生時代、茶髪にしたことが原因で教室に入れてもらえず、中二半ばから不登校になった。
再起をかけ中三から横浜市内の公立中に転校。親類の家に下宿し、塾に通って個別指導を受け
高校受験に備えてきた。
母親は当時「お母さん、受かったと思うよ」と長男が明るく話していたことを覚えている。ピアスの跡も
あったが髪を黒染めして受験に挑んだ。「息子は外見とは違い思いやりのある子。周りに迷惑を
かけるようなことをする子ではない」(母親)。
入学した通信制高は続かず、交通事故でけがしたことをきっかけにふさぎ込み、うつ状態になった
こともある。ことしハローワークに通い、とび職の仕事を見つけて働き始めたところに、手紙が届いた。
神田高の前校長の復帰を求める嘆願書が提出されたことを、母親は報道で知った。複雑な思いを
にじませた。「不合格にされた息子のことも理解してほしい。(外見という)偏見で二十二人の
人生を変えたのだから」
県教委は不合格にされた受験生と保護者に手紙を出して当該者と伝えている途中。
「直接会って謝罪し、今後の対応を相談したい」(高校教育企画室)としている。(抜粋)
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