08/11/24 18:15:55 0
(>>3の続き)
2ちゃんねるが、世間で言われているような異常な行動を取る人だけで構成されているというのは大きな誤解だ。
もちろん、殺害予告や犯罪予告、「電凸/メル凸(電話やメールを使った企業/団体への突撃取材)」、一部の「
スネーク(尾行や潜入をする者)」など、法的あるいは社会的にどうかと思われる行為を行う人も中にはおり、そうした
行為を自慢したり“祭り”として楽しんだりする風潮もあるので、全体として異常に見られても同情の余地はなかろう。
ただ、筆者個人としては、2ちゃんねらーの実態は割と「マトモ」なのだという印象を持っている。
そういえば、筆者が7月に聖火リレーの現場を見に出かけた際(第38回参照)にも、長野善光寺前で数多くの
2ちゃんねらーと遭遇した。
その日、筆者は革ジャンの上にチベット国旗をマントのように巻きつけ、剃髪(ていはつ)、サングラスという姿で闊歩
(かっぽ)していたのだが、そんな怪しい姿にもかかわらず気軽に声をかけてくれたのは、チベット国旗やプラカードを
持った女性が多かった。中には「大きな国旗ですねー、頑張ってください」と握手まで求めてきた人もいる。
年齢はまちまちで、平均すると20代前半組と30代後半組にピークがあったように思うが、48歳の筆者よりも
年長と思われる人もおられた。わざわざ遠方から長野に駆けつけるような人々なので、かなりのパトス(情熱)と行動力を
兼ね備えているものとお見受けした。少なくとも善光寺前における行動はウィットにあふれ、節度も備えたマナーの良い
ものだったと思う。また、チベット騒乱で亡くなった方の法要でも、若い2ちゃんねらーを多く見かけた。
結局、現在の「2ちゃんねらー」をひとくくりで表現することは無理なのだ。犯罪予告や罵倒(ばとう)合戦が頻発する一方で
優しさにあふれた“ヌクモリティ”的なコミュニケーションがあり、祭りや炎上に飛びつくネットイナゴがいるかと思えば社会の
不正を糾弾する正義派もいる。オタク男子と女子高生と働き盛りのおじさんと子持ち主婦が同じ話題で盛り上がっても、
何も違和感のない世界。2ちゃんねるは、良くも悪くも不思議な世界だなぁとつくづく思うのである。(終わり)