08/11/22 20:30:46 0
谷口智彦氏は過去3年間、日本政府の見解を発表する立場だった。日本の外務省の副報道官
だった彼は海外メディアとの質疑応答を毎日担当していた。大量の事案に対処してきたが、彼が
最も嫌だったのは日本の捕鯨プログラムを擁護することだった。政府方針を守るのは彼の仕事
である。
「私はこの問題でCNNやBBCやABCなどからよく呼び出されたものです。この件が一番多かった
でしょうね。日本が捕鯨に執着するだけの意義を私は見出せなかったので嫌でした」と、谷口氏
は流暢な英語でヘラルド紙に語った。
現在、谷口氏は外務大臣のアドバイザーだが7月に退官して雇用関係はなくなったので、今では
自由に本心を打ち明けることができるのだ。
「日本の捕鯨業は年75億円の収入をあげますが、それは僅かな金額です」。
世界第2位の経済大国である日本のGDPは515兆円に上る額である。捕鯨業はこれの僅か
0.0014パーセントにしかならないのだ。
「捕鯨業を守ることが日本の国益になるわけではありません。利益になることなんて殆どないの
です。もしもオーストラリア人が日本の自動車産業を攻撃するようなことがあれば、私たちはそれ
を守ろうと手を尽くしますが、捕鯨は自動車産業のようなものではありません」と谷口氏。
彼は「国益」の観点でバランスシートを考えるべきだとする長文記事を日本の月刊誌「Wedge」に
寄稿している。負債側(マイナス面)には「この問題があるが故にオーストラリア、米国、カナダ、
英国、ニュージーランドなどの英語圏諸国からの日本に対するイメージを損ねている」点を計上
しなければならないと彼は強調する。 (>>2-10に続く)
豪シドニー・モーニング・ヘラルド:
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