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・仕事や家庭の悩みを打ち明け、アドバイスしてもらえるメール相談が広がっている。従来の
面接相談、電話相談に抵抗がある人にも、言葉を交わさなくてもいい気軽さ、匿名の安心感が
受けているようだ。
「自分が何をしたらいいのか分かりません。友だちもいません。孤独です」。一年前から引きこもって
いる三十五歳の男性は「東京都ひきこもりサポートネット」のパソコンメール相談に悩みを送信した。
相談員は「これからのことを一緒に考えていきましょう」と返信。やりとりを繰り返した半年後、
男性からの最後のメールには「出掛けるのも以前より苦痛でなくなりました。精神的につらい時支えに
なっていただきありがとうございます」と記してあった。
同ネットは四年前、東京都に委託された東京学芸大で始められ、毎月百件を超える相談が
寄せられる。返
同ネット統括責任者の田村毅同大教授(思春期精神医学)は「面接相談には引きこもっている本人は
行かない。電話相談もしゃべることが大きな精神的負担になる。ネットなら匿名で気軽に相談
しやすい」と指摘する。
静岡県警鉄道警察隊も、電車内の痴漢や盗撮被害でメール相談を受け付けている。同隊は「深刻な
問題で、電話よりメールの方が相談しやすい」と設置理由を話す。
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「職場も忙しすぎて、社員同士で相談できる雰囲気にないから、メール相談に頼る人が多い」と指摘
するのは、無料でキャリア相談を受ける「キャリメール」のスーパーバイザー水野みちさん。
今年四月から二十-三十代を対象にキャリメールを始めた日本キャリア開発協会には一日
約五十件のメールが届く。転職や職場の人間関係に関するものが多い。水野さんは「若い世代は
成功体験が少なく、自分に自信を持てない人が多い。メール相談に、気持ちを支えてもらえる安心感を
求めているのでは」と推察する。
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一方で、「メール相談」を装った悪質業者に個人情報をつかまれ、被害に遭う例もある。メールを
送る前に、受付団体の情報を集めるなどのチェックが必要だ。(抜粋)
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