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温州みかんに特異的に含まれている成分「βークリプトキサンチン」に肥満や糖尿病の改善効果の
あることが、京都大学大学院農学研究科・河田照雄教授と独立行政法人農業・食品産業技術総合
研究機構果樹研究所・矢野昌充氏、臨床検査機器・試薬メーカーで、機能性食品の開発を手がける
アークレイ(本社・京都)の共同研究で分かった。研究成果はこのほど開かれた日本肥満学会で
発表された。
アークレイが発表したところによると、肥満・糖尿病モデルマウスにβークリプトキサンチンを摂取
させたところ、脂肪組織重量の減少傾向が認められるとともに、脂肪組織において、PPARγ標的
遺伝子発現を減少させて脂肪細胞のサイズが小さくなることを確認したとしている。
また、βークリプトキサンチンの摂取により絶食時血糖値低下作用を示し、経口糖負荷試験結果
から、耐糖能改善効果を有することを確認。これらの結果から βークリプトキサンチンは糖・脂質
代謝異常の改善作用を有し、その一部は脂肪組織におけるPPARγ活性抑制によるものである
ことが示唆されたと報告している。
βークリプトキサンチンは温州みかんに特異的に含まれる成分で、同社の説明によると「αーカロテン、
βーカロテン、ルテイン、ゼアキサンチン、リコペンとともに、ヒト血液中の主要カロテノイド6種類の
一つで、他のカロテノイドに比べ、βークリプトキサンチンの機能性についてはこれまで情報が少ない
状況だったが、(独)農業・生物系特定産業技術研究機構果樹研究所を中心としたグループの最近の
疫学研究などを通じて、βークリプトキサンチンの新しい様々な機能性が明らかになってきており、
糖尿病・肝疾患・動脈硬化・骨粗鬆症等の生活習慣病との関連も検討され、注目されている成分」という。
また、PPARは「ペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体と呼ばれ、核内受容体スーパーファミリーに
属するリガンド依存的転写因子で、PPARγは 哺乳動物において見出されている3つのサブタイプの
一つ。脂肪細胞に特異的に発現し、脂肪細胞の分化と密接に関連している」という。
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