08/11/05 02:01:02 fKJZo5Ri0
>>129
長く続いたゼロ金利時代にも、物価は上がらなかったし、賃金も上がらなかった。
金利が低ければ金は借りやすくなり、企業運転資金の調達も容易になり、個人も
低金利ローンで大きな買い物が出来て、その結果、設備投資等の需要が増えて、
儲けも増え、物価は多少上がるけれどそれ以上に賃金も上がって景気は上向く、
という仕組みのはずだったんだけど、そうはならなかった。
借り手はいても貸し手がおらず、貸すどころか逆に貸し渋り・貸し剥がしに動いたから。
貸し手がいないから、いざというときの金は自前で持っておかなきゃいけなくなった。
それが企業の内部留保金。上げた利益は労働者の賃金には還元されず、企業の
内部に留保されるようになった。企業決算だけを見れば好景気でも、労働者の賃金は
上がらない。将来への不安もあって、労働者は金を使わなくなり、安いモノしか売れなくなり、
企業の収益は悪化、それを取り返すために労働者に課すノルマは増大。ノルマ達成
できなければ企業の経営への信用が悪化して余計に貸し渋り・貸し剥がしを食らう、
だから、達成できたとしてもその収益はやっぱり内部留保金に回されるようになる。
これが、最長の好景気と言われながらその実感はどこにもなかった時代の正体。
だから、金利ゼロ政策は無駄。そもそも下げる余地が殆どないんだから。
それよりも貸し渋り・貸し剥がしにペナルティを設けるか、貸さないよりも貸した方が
回り回って得になる何らかの措置を導入した方がいい。
それが「政策金利を上げることでは『ない』」のは、間違ってない。金利上げたら借りるのが
大変になって、やっぱり内部留保金を積み増しする方に動くだろうからね。