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「わが国は日中戦争に引きずり込まれた被害者」という田母神俊雄航空幕僚長の文章に、
近現代史に詳しい学者らはあきれ顔。内容をことごとく批判し「レベルが低すぎる」とため息が漏れた。
「小学校、中学校から勉強し直した方がいいのでは」と都留文科大の笠原十九司(とくし)教授(日中関係史)は話す。
空幕長の文章は旧満州について「極めて穏健な植民地統治」とするが、笠原教授は
「満州事変から日中戦争での抗日闘争を武力弾圧した事実を知らないのか」と批判。
「侵略は一九七四年の国連総会決議で定義されていて、日本の当時の行為は完全に当てはまる。
(昭和初期の)三三年にも、日本は署名していないが『侵略の定義に関する条約』が結ばれ、
できつつあった国際的な認識から見ても侵略というほかない」と説明。「国際法の
常識を知らない軍の上層部というのでは、戦前と同じ。ひどすぎる」と話す。
「レベルが低すぎる」と断じるのは纐纈(こうけつ)厚・山口大人文学部教授(近現代政治史)。
「根拠がなく一笑に付すしかない」と話し「アジアの人たちを『制服組トップが
いまだにこういう認識か』と不安にさせる」と懸念する。
「日本の戦争責任資料センター」事務局長の上杉聡さんは「こんなの論文じゃない」と
うんざりした様子。「特徴的なのは、満州事変にまったく触れていないこと。満州事変は
謀略で起こしたことを旧軍部自体が認めている。論文は『相手国の了承を得ないで一方的に
軍を進めたことはない』というが、満州事変一つで否定される」と指摘する。
(後略)
*+*+ 東京新聞 2008/11/01[**:**] +*+*
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