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10月28日付 編集手帳
江戸の昔、遠い火事には半鐘を一つ叩(たた)いた。これを「一ツ半(ばん)」といい、もっと近いと「二ツ半」…
最後は半鐘に槌(つち)を入れてかき回し、「擂(す)り半」と呼んだ◆米国発の金融危機を火事に例えれば、サブプ
ライム問題が浮上して一ツ半、リーマン破綻(はたん)で二ツ半、東京市場の株価が26年ぶりの安値をつけた今は
擂り半の警戒域に入ったかも知れない◆衆院選の時期が一段と不透明になった。民意を問うて安定政権を作れば柔
軟な危機対応が可能になり、誰しも血の騒ぐ選挙は景気対策にもなるという主張もないではないが、日本語はとも
かくも外国語には翻訳しにくい論理だろう◆「家庭内のゴタゴタを片づけるので、これにて失礼」と日本が火消し
の国際バケツリレーから抜けて、日本より火傷(やけど)の重い米欧が「どうぞ、ごゆっくり」と声をかけてくれる
はずもない◆解散の先送りは選挙での劣勢を恐れる自民党の「党利党略」だと、民主党は批判している。その下心
が自民党内の一部にあったとしても、党利党略がたまたま“国利国略”“世界利世界略”にかなうときもある。
「擂り半」を聴く耳に与党も野党もなかろう。
(2008年10月28日01時32分 読売新聞)
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