08/10/26 21:49:23 0
(>>1のつづき)
経済状況の悪化は島の過疎化に拍車をかけている。働き場所がないため、毎年1000人
前後が離島、一時は7万人あった人口も年々減少し、今では3万7117人(今年7月現在)と
激しい勢いで過疎化が進んでいる。しかも、残った若年労働者は各地区に2人いるかどうか
それも50代だという。
過疎化については、出稼ぎに出ている島民も多く、実際の人口は、言われている数よりさらに
3、4000人は少ないという声もある。
生き延びるためにはどうすればいいか。浮上したのが、歴史的にも交流のある韓国からの
観光客の誘致だった。
市は、17年度から19年度まで、県と共同で、厳原-比田勝間のシャトルバス代として、
1人当たり2330円の補助まで出している。同地域再生推進本部によると、その額は、
17年度が456万2000円、18年度が481万8000円、19年度は850万円にのぼった。
韓国人観光客の歓心を買うため、税金で交通費を補填したことに反発の声が聞かれるが、
その是非は別として、それほどまでに韓国に依存せざるを得なかったということだろう。
対馬観光物産協会総代の高雄武保さん(83)は「韓国から観光客が来てもらわないと困る。
雨だれが垂れる程度でも、韓国との交流は対馬の経済浮揚につながる」と期待感を隠さない。
厳原町のホテル経営者が「それぞれ文化が違うのだから、マナーが悪いといっても
仕方がない。それより、1日1万円でもいいから落としてもらったほうがいい。以前は絶対に
韓国人は泊めないと言っていたホテルも背に腹は代えられないのか、受け入れる数が
増えてきている。生き延びるには、韓国人を受け入れるほかないのです」と心の内を
吐露したが、それは、多くの島民の共通した思いだった。
もちろん、島民の間には、公共事業に頼りすぎ、国内向けの観光行政を怠ってきたため、
そのツケが回ってきたと、行政当局を批判する指摘もある。
だが、もはや、責任の所在を追及している段階ではない。国家の要衝が韓国に侵食されていく。
インタビューをしたほとんどの島民は、生きるための苦渋の選択と危機感のはざまに
立たされていた。(>>3-10につづく)