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途中、3年ほど興味が薄れた時期もあったが、昨年6月から再びよく回すようになった。
今年3月には1日15回、最長15分程度も棒を回し、5月には、広島カープから贈られた
木製バットも回して見せ、話題を呼んだ。ところが夏が近付くにつれて回数が減り、
7月には1日3回ほどに。飼育係の薬師地康生さん(36)は「涼しくなればまた復活するはず」と
期待していたが、9月は1日1、2回しか回さず、とうとう同月27日を最後にやめてしまった。
そもそも、なぜ棒回しを始めたかも、よくわからない。 クマの生態に詳しい北海道大大学院の
坪田敏男教授(野生動物医学)は「クマは意外に器用にえさを取る動物で、好奇心も旺盛。
棒を回すような特性が潜在的にあったのかも」。岩手大の青井俊樹教授(野生動物管理学)は
「動物園の中はストレスがたまる。発散しようと思いついたのでは」。―ということは、
好奇心が薄れたか、ストレスがなくなった?
坪田、青井両教授とも「さあ……?」と首をひねるばかり。
クラウドは人間なら20歳ぐらい。秋になって食欲はむしろ増しており、体力の衰えや
体調不良でもなさそうだ。
クラウド人気を当て込み、10月からうどんやぬいぐるみなどの関連グッズの販売を始めた
ばかりの園側は気をもむ。管理課の井上孝企画広報係長(52)は「広島カープがクライマックス
シリーズに出場できず、落ち込んでいるのだろうか。カープが再始動する来春、棒回しも
復活してくれればいいのだが」と祈るような気持ちを明かす。
岩手大の出口善隆准教授(応用動物行動学)は「クラウドが精神的に成長し、棒回し以外の
ことに興味がいっているのでは。環境の変化が原因なら再開するかもしれないが、
加齢のせいなら可能性は低い」と悲観的だ。