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★救急車での病院搬送、48%が軽症患者 昨年度の県内、重篤者に影響の恐れ
山梨県内で2007年度、救急車で病院などに運ばれた救急搬送者は3万1952人で、このうち軽症患者は
1万5313人と47・9%を占めたことが、12日までの県のまとめで分かった。
「救急車で運んでもらった方が早く診てもらえる」「酒を飲んでいて、子どもを病院に連れて行けない」-。
各消防本部によると、緊急性のない理由で救急車を呼ぶ例が後を絶たない。軽症にもかかわらず深夜でも
診療を求める“コンビニ化”も目立ち、一刻を争う「救命現場」に大きな影響を及ぼしている。
県消防防災課によると、県内の10消防本部が病院に患者を搬送した人数は、03年度3万40人、04年度3万714人、
05年度3万1938人、06年度3万1535人と増加傾向。
このうち軽症患者の割合は、03年度46・4%、04年度47・3%、05、06両年度が47・1%と、ほぼ半数を占めている。
搬送者の約3分の1が集中する甲府地区消防本部は「軽症かどうかは医師が判断することなので、119番通報が
あれば断れない」。診察の結果、軽症だったケースが多いが、中には患者側のモラルが問われる例も。
70代女性は熱が出たと救急車を要請、救急隊員が駆け付けると「化粧をするから」と待たせた揚げ句、
歩いて救急車に乗り込んだ。同本部の担当者は「タクシー代わりに使う例も少なくない」と明かす。
昨年度から、入院が必要な重症患者に対応する2次救急を始めた県立中央病院では、診療時間外に自転車
で来院した軽症患者に医師が時間内の受診を勧めると、「県立病院は24時間診療するのが当然だ」と激高された
ケースのほか、「深づめをした」「昼間は忙しくて来られない」などと言って来院する“ コンビニ受診”が目立つという。
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