08/10/11 05:52:47 0 BE:823011438-2BP(111)
「2960…」。手錠を掛けられ、太ももには包丁が突きつけられていた。男3人に「暗証番号を言え」
と脅され、体を震わせていたが最後には小さな声で銀行口座の番号を告げた。名古屋市千種区の
会社員磯谷利恵さん=当時(31)=が昨年8月、拉致、殺害された事件。だが、その番号はうそだった。
利恵さんは命を賭して、何を守ろうとしたのか。
「死ぬまでに最低5、6回刺さないと死ねないかな」「もう、待てねーんだよ。殺しちゃうぞ」
検察側は9月に開かれた初公判の冒頭陳述で、強盗殺人罪などに問われた神田司(37)、
堀慶末(よしとも)(33)、川岸健治(41)の3被告による脅迫の詳細を明らかにした。
暗い車内の床に座らされ、動くことができない。川岸被告が乱暴しようとした直後に3人で
利恵さんを取り囲み、暗証番号を言えと脅した。番号を聞き出したと思うとすぐに殺害した。
だが、銀行などで3度引き出そうとしたがうまくいかない。「まさか、あの状況でうそをつくとは」
と、3人はあぜんとしたという。母親の富美子さん(57)は「殺されると覚悟していたから。
むざむざお金までとられたくないと思ったのでしょう」と話す。
事件後、マイホームを買い、母を喜ばせたいと計画していたことを娘の友人から聞いた。
数年前の光景が浮かんだ。「お父さんとの約束で果たせてないのはマイホームだけだわ」
と一人娘の利恵さんにこぼすと、目を細めて笑ってうなずいていた。夫は利恵さんが
一歳の時に病気で亡くなっていた。
「だからだったのか」
預金は800万円あった。利恵さんの夢を、母は娘がいなくなった後に知った。
3被告の第2回公判は10日に開かれる。
*+*+ 中日新聞 2008/10/10[**:**] +*+*
URLリンク(www.chunichi.co.jp)
★前スレ:スレリンク(newsplus板)