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東証1部上場の消防用ホースメーカー「芦森工業」(大阪市西区)が約20年間にわたり、消防法に基づいて製品強度を調べる
出荷前検定で、検査対象のホースを強度の十分なものにすり替えて合格させていたことがわかった。
全国約1000自治体の消防局・本部などに納入されたホースに強度の劣る製品が含まれているかどうかは不明という。総務省
消防庁は消防法違反の疑いが強いとして、同社から事情を聞く。
消防法の規定で、消防用ホースを販売するには、出荷前に特殊法人「日本消防検定協会」(東京)が実施する検定に合格しな
ければならない。
同社によると、毎週3000~4000本が検定を受けており、工場を訪れた協会職員の前で、同社の担当者が数百本のホース
から数本ずつ抜き取り、一部を切り取って強度などを検査している。
その際、品質にばらつきのあるゴム製ホースについては、同社の担当者が、事前に強度を確認して切り取っておいた別の
ホース片にすり替えて検査をパスしていた。同社の内部調査に対し、担当者は「約20年前から一部製品についてすり替えを
していた」と説明しているという。
同社総務部は「全製品が規定の水圧に耐えられることを確認しており、安全性に問題はない」としている。
日本消防検定協会は、8日に予定していた同社製品の検定を中止した。
同社は1878年創業で資本金は約80億円。消防用ホースではシェア約4割の最大手で、年間十数万本を販売している。
ソース URLリンク(www.yomiuri.co.jp)