08/10/05 14:34:15 0
・ インド・「ナノ」計画頓挫、海外からの投資へ悪影響
インド西ベンガル州でタタ・モーターズが計画していた「ナノ」の工場建設が、
農民らの反対運動で頓挫し、経済発展で一歩先を行く中国との投資環境の
「違い」が露呈した。世界的な注目を集めていたプロジェクトだけに、海外からの
直接投資に与える影響を懸念する声も上がっている。
「善しあしは別として、中国の国家的なプロジェクトでは、あり得ないことだ」。
中国やベトナムで工業団地の開発に携わってきた日本の大手商社マンは、
こう話す。
共産党が強い力を持つ中国では、住民の反対運動があってもプロジェクト
そのものが中止に追い込まれることはないという。やはり一党独裁のベトナム
では、政府と住民、企業が話し合いの場を持ち、合意形成をはかることが義務
づけられている。時間はかかるが、手続きの透明性が確保されているという。
インドの場合、土地収用のための合意形成に関する決まりがない一方で、
多党制民主主義が発展している。現行の土地収用法は英国植民地時代に
つくられたもので、「公の目的」のためであれば、政府が一方的に収用できる
と定めている。しかし来年5月に迫った総選挙を前に、地元世論に支えられた
反対派を、州政府は抑えることができなかった。
インドでの工業団地建設は緒に就いたばかり。法的なインフラ整備に加えて、
強い政治意識を持つ農民とどう折り合いをつけるかも課題だ。インドの経済団体の
関係者は「中国と違って、経済発展はゆっくりとしか進まないだろう」と話す。
>>> URLリンク(www.asahi.com)