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女性研究者採用したら6百万円 文科省、増員狙い補助へ
2008年10月5日
大学などの研究機関が女性研究者の採用を増やせば、その分の人件費を補助します―。
主要国で最低の女性研究者の割合をなんとか増やそうと、文部科学省は来年度から
こんな優遇策を始める方針を決めた。研究の多様性を高める狙いもあるという。
日本の女性研究者の割合は、男女共同参画学協会連絡会によると12.4%。
米国(34%)、フランス(28%)、英国(26%)に遠く及ばず、
韓国(13%)よりも低い。
このため、女性のための支援スタッフの配置や託児所の整備といった「環境づくり」中心の
これまでの施策では不十分と判断し、雇用に国費を直接つぎこむことにした。
計画では、女性の割合が特に低い理・工・農学系を対象に、人件費の一部と初期の
研究費として、女性研究者の新規採用1人あたり年600万円を3年間補助する。
ただし、女性が働きやすい環境を整え、増員を確実に定着させる採用計画をつくった
研究機関に限定する。当面は10機関ほどを選び、100人程度の増員をめざす。
女性研究者を増やすため、第3期科学技術基本計画(06~10年度)は採用の25%を
女性にする目標を掲げた。しかし、文科省によると、06年度に大学が採用した研究者で
女性が占める割合は農学系16.3%、理学系12.7%、工学系5.9%にとどまった。
(安田朋起)
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