08/10/04 14:10:15 0
(>>2の続き)
「そうですか。10年前ね……。じゃあ古なじみなんだ」
その98年の参院選で共産党は800万票(比例代表)を得て、過去最多の15議席を
獲得。惨敗した自民・橋本龍太郎首相は退陣した。消費税上げ、金融破綻(はたん)、
景気低迷……深刻化する社会不安に対し、解決策を打ち出してくれない政権に国民は
そっぽを向いたのだ。何だか今の状況と似ていないだろうか。
軽くうなずきながら、不破さんは言葉を継いだ。
「確かによく似た状況です。ひとつ違うのは、自民党が持たなくなっているということ
です。10年前の自民党は、本気で政権を失う危機なんて感じていなかった。『自民党を
ぶっ壊す』人が出て、一度は盛り返しましたしね。それが今は、首相が1年で政権を
放り出すという前代未聞のことが2度も繰り返された。その後の総裁選を見ても、実に
軽いじゃないですか。自民党の今日はどれぐらい続くか分からないけれど、明日はない」
国会の論戦から退いて5年だが、政治の話には力がこもる。
「今の政治は『国際競争力』って言われると、財界にものが言えないんです。蟹工船の
時代は、ひどい労働はすべて『大日本帝国のため』と正当化された。今はその代わりが
国際競争力です。国際競争力が落ちると言われれば、どんなことも我慢しなければ
ならない。財政が大変だから増税しようとなると、一番負担能力を持っている大企業は
初めから頭の外に置いて、取りやすい消費税増税だとなる。ワンパターンの議論なんです。
国民も国際競争力という言葉で納得してはいけない」
(>>5以降に続く)