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・米保険大手AIGは200億ドルの保険契約者の資産を担保に設定することをニューヨーク州当局
から認められたが、格付け会社による債務格下げと世界の株価急落により、再び存続が危ぶまれている。
アジアの株式市場は、15日は多くが休場だったが、連休中のリーマン・ブラザーズの経営破たんと
メリルリンチのバンク・オブ・アメリカへの500億ドルでの身売り合意を受け、16日は急落している。
15日のニューヨーク株式市場でAIGはほぼ61%下落した。関係者によると、FRBは、AIGの経営
改善に向けた選択肢を精査するため、モルガン・スタンレーを起用した。
米WSJ紙は、経営破たんした証券大手リーマン・ブラザーズが、英バークレイズに大半の事業を
売却する方向で交渉中と報じた。バークレイズの広報担当者は「市場の観測についてコメントは
しない」と述べた。
AIGは格下げにより、担保の積み増しと保険契約の取り消しを余儀なくされる公算が大きい。
また、これにより存続を脅かすような連鎖反応が引き起こされる可能性がある。
CFCセイモアの首席投資責任者Dariusz Kowalczyk氏はリサーチノートで「規制当局は子会社の
資金の利用をAIGに認めたが、これは短期の資金ニーズを満たすに過ぎない。またAIGの問題に
より、契約相手は損失を被るリスクを抱える」と述べた。
ムーディーズ・インベスターズ・サービスはAIGの格付けを「Aa3」から「A2」」に2段階引き下げた。
スタンダード&プアーズ(S&P)は「AA─」から「A─」に3段階引き下げ、フィッチ・レーティングスは
「AA─」から「A」に2段階引き下げた。
クリアブルック・ファイナンシャルの最高投資責任者(CIO)、トム・ソワニック氏は「AIGが市場の
次の標的になっているようだ」と述べた。
別の市場関係者によると、FRBは金融機関の問題を民間で解決することを求め、JPモルガン・チェースと
ゴールドマン・サックスに、AIGに対する協調融資枠700億─750億ドルの取りまとめを検討するよう促している。
(抜粋)
URLリンク(jp.reuters.com)
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