08/09/16 10:36:41 0
・全国学力調査結果が2年連続下位だったことをきっかけに、橋下知事が教委批判を繰り返している。
「ビジョンが全く感じられない」「お飾りだ」と、矛先を6人いる府の教育委員にも向け、今月末で任期が
終わる2人は再任しない考えだ。
委員を去る元毎日新聞大阪本社代表の木戸湊さん(69)と元シンクロ日本代表監督の
井村雅代さん(58)に聞いた。
■木戸湊さん
懇談会で知事は開口一番、「大阪の公立小中学校への保護者の不信感は、全国で最も高い」
と言い放った。「学力面での不満はあるかもしれないが、一人ひとりの多様な個性に応じてきた
点は誇ってもいいと考えている」。そう説明しても、「僕の周りはみんなお金があれば私学に
行かせたいと言っている」と聞く耳を持たなかった。あとは「ビジョンを示せ」の繰り返し。
ビジョンなら、今春あった知事と教育委員との別の懇談会で明確に示したつもりだ。
例えば、知事は小学1、2年生の35人学級について「大人数でもまれることのメリットもあるのでは
ないか。少人数は誤りだ」と主張した。私は少子化や核家族化の影響で集団生活に慣れない今の
子たちは、低学年からしっかり見守ることが必要だと説明した。しかし、知事は「集団生活が
成り立たないのは、教師が怒れなくなり体罰がなくなったからだ」と言い張った。
知事は「僕の意に沿うビジョンがない」と言いたいのだろう。独裁的で危うさを感じる。
教委は戦後、知事や市町村長の政治的な介入から中立性を確保するためにつくられた。
まさに今回のような橋下知事の政治的独断や思いこみによって教育方針や施策が揺さぶられない
よう防ぐのが目的だった。
「もっと府民の生の声を聞くべきだ」との知事の不満もわかる。年に4、5回、小中学校や高校を
訪れ交流しているが、保護者を交えた意見交換会などの場をつくっていかなければならないと感じる。
教育改革は、知事が考えている以上に時間、金、マンパワーが必要。打ち上げ花火のような派手な
施策ばかりを求めるのではなく、地道な取り組みを評価する姿勢が必要だ。(>>2-10につづく)
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