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★「麻生」「小池」で分裂=中川氏包囲の動き-町村派・自民総裁選
自民党総裁選をめぐり11日、町村派で代表世話人を務める中川秀直元幹事長が
小池百合子元防衛相支持を公言した。これに対し、同じ代表世話人の町村信孝
官房長官は麻生太郎幹事長への支援を明言。同派最高顧問の森喜朗元首相らが
「麻生支持」の選対本部を設置する動きも表面化し、同派の分裂状況が一段と
鮮明になった。
「衆院選では改革路線を進化・発展させる旗印を持たないと国民の支持を得られ
ない。(その方針を)明確にうたった小池氏を個人として支持する」。中川氏は同日
午後、党本部で記者団にこう語った。中川氏はこれまで、森氏らへの配慮もあり、
あえて誰を支持するか公言するのは控えてきた。しかし、この日は記者団に
「小池支持」を表明。その後、党本部にある小池氏の選対本部に初めて足を運んだ。
一方、町村氏も午後の記者会見で「今の経済状況を何とかしないと、という気持ちが
共通する。麻生氏は国民の支持がずぬけて高い」と、「麻生支持」に踏み込んだ。
森氏も麻生陣営の会合に初めて出席し、「麻生総裁誕生のため、最後までしっかり
お願いしたい」と檄(げき)を飛ばした。さらに、同派では中川氏を包囲する動きが浮上。
尾身幸次元財務相を本部長に、森、町村両氏と安倍晋三前首相らを顧問に据えて
麻生選対を設置するというもので、16日には麻生氏を呼んで決起集会を開催する予定だ。
11日昼の同派総会では、尾身氏がこうした方針を報告したのに対し、小池陣営の
選対本部長を務める衛藤征士郎元防衛庁長官が「個人の判断に委ねる方針だった
のではないか」と強く批判。これに、「麻生支持」の議員が「有志が活動するのに
問題があるのか」と食ってかかり、一触即発の空気が流れた。「それぞれ信じる
ところに従って正々堂々とやってほしい」。事務総長の中山成彬元文部科学相が
最後にとりなしたが、「麻生」か「小池」かをめぐる派内の亀裂は深まる一方だ。
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