08/09/11 12:53:09 kgzgUZwP0
1998年にFAO/WHO合同食品添加物専門委員会(JECFA)が、アフラトキシンB1のヒトへの発がんリスクについて評価を行なった。
ヒトを対象とした疫学調査の結果から用量-反応関係の数式を導きだし、発がんリスクを求めている。
その結果、体重1 kgあたり、一日に1 ngのアフラトキシンB1を一生摂取したと仮定した場合、
健常者では10万人に0.01人が、B型肝炎感染者では10万人に0.3人が原発性肝臓がんになる(年間に)
と推定された。この値を、各地域でのアフラトキシンB1の暴露量とB型肝炎の人口の割合と組み合わせるとそれぞれの地域での肝臓がん発生リスク予測値を求めることができる。
もし食品からのアフラトキシンB1の暴露量が体重あたり0.31 ngであった場合、肝炎人口が1%の地域であれば、(0.01×99%+0.3×1%)×0.31=0.0040となり、
10万人中0.0040人がアフラトキシンB1を原因として原発性肝臓がんが起こることとなる。
すなわち、原発性肝臓がんの発生率は、主としてアフラトキシンB1の暴露量とB型およびC型肝炎人口の2つの要因によって決定されることとなる。
わが国のB型肝炎人口は約100万人、C型肝炎は約200万人といわれている。