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(>>1のつづき)
今は生活保護などで月10万円ちょっとの一人暮らし。夜の街には絶対に出ない。パチンコ店が
視界に入れば別の道を通る。GAの夜間ミーティングにだけは欠かさず出席し、自分を見つめ直す
日々を続けている。「GAの仲間とつながっていると、自分一人ではないと安らげる」
ギャンブル依存症では、家族も巻き込まれて病む例が多い。「育て方が悪かった」と自分を責め、
「家庭を壊したくない」と夫の借金を肩代わりする。家族だからと、本人のトラブルを自らの問題と
思い込み、自分を見失う「共依存」の状態に陥るのだ。
県内の70代女性は、息子がパチンコやスロットマシンで作った計2千万円近い借金を、家を担保に
入れてまで尻ぬぐいした。「立ち直ってほしかったし、世間体もある」。病気だとは知らず、親子心中の
言葉が頭をよぎった。「苦しくても本人が自分で責任を取らないと、息子のためにならないとは、当時は
思いもしなかった」と話した。
パチンコ店でつくる全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)は03年、「ぱちんこ依存
問題研究会」を発足させた。当初は売り上げに影響するとの声も業界内に出たが、注意を
呼びかけるポスターを加盟店に張り出し、毎日来る客に社員が声をかけることもある。
長崎市の西脇病院は、アルコールやギャンブルの依存症、うつ病などのためのストレスケア
専門病棟(60床)を持つ。精神科医の西脇健三郎院長(61)にギャンブル依存症の症状や
治療法について聞いた。
ギャンブル依存症は「強迫性障害」の一種で、「強迫的ギャンブル(賭博)」との病名で呼ばれる。
国内に150万~200万人いると推測されているが、なぜこの病気が起きるのかはまだ解明
されていない。周囲にも深刻な影響を及ぼす重い病気なのに、精神医療や行政からも軽く
見られている。
資金繰りのためのうそと、多額の借金を背負い込む。家族が借金を肩代わりするたび病状は
悪くなる。家族や友人の信頼、社会的な地位など、すべての関係性を損なう。
だれでもかかる可能性はある。最もなりやすいのは、几帳面で生真面目、対人関係で気配りが
あり、戦後の日本が復興を成し遂げる模範になってきた「執着性気質」の人たちだ。(以上、抜粋)