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・米加工販売会社「三笠フーズ」(本社・大阪市、工場・福岡県筑前町)の事故米不正転売問題で、
有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出された中国産米295トンの約9割が、米菓などの食品に
加工されて流通し、消費された可能性が極めて高いことが7日、農林水産省の調べで分かった。
また、三笠フーズはこの中国米の食用転売で約3000万円の不正利益を上げていたことも判明した。
三笠フーズは平成19年度までの4年間に、基準値の5倍に当たる0.05ppmのメタミドホスが
検出された中国産米800トンなどを工業用糊(のり)の材料として国から購入した。しかし、
430トンを食用として不正に転売。米穀会社や仲介業者などを通じて、295トンが製菓会社などに
納入された。
農水省は、取引に関係した業者やメーカーの伝票や取引記録などを調査。さらに、聞き取り
調査を進めた結果、これまでに事故米295トンの約9割が、あられや和菓子などの食品の
原料に使用されていることが確認された。7日現在、回収できる事故米が5トン程度とみられる
ことから、使用量はさらに膨らむ可能性が大きい。
また、発がん性物質のカビ毒「アフラトキシンB1」が0.02ppm検出されたベトナム産米などの
転売分約4トンも、大部分が九州地方の焼酎メーカーに納品され、商品化されていた。
農水省は、事故米を転用して製造された食品の販売状況や消費実態などを正確に把握できない
としている。しかし、事故米の納品時期や製品化から相当時間が経過していることから、ほとんどの
商品が流通、消費されたと推測している。
ただ、農水省は「有害物質は微量のため、健康に影響が出る可能性は低い」として、商品名は
公表していない。
メタミドホスが検出された中国産米のほか、三笠フーズが事故米を食用に転用していたケースが
相当あるとみており、農水省はさらに調査を進める方針。
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