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埼玉県深谷市から生活保護費を不正受給したとして生活保護法違反に問われた
同市上野台、韓国籍で稲川会系暴力団元組員、崔鳳海（チェボンヘ）（６０）と
妻育代（４４）の両被告の初公判が５日、さいたま地裁熊谷支部（佐藤弘規裁判官）
で開かれ、両被告は起訴事実を認めた。検察側は鳳海被告に懲役２年、育代被告に
同１年６月を求刑して結審した。法廷では、検察、弁護側の双方が事件の背景として
市の「過剰サービス」を指摘、鳳海被告は市への感謝を口にし、事件の根深さが
浮き彫りになった。
検察側は冒頭陳述で、鳳海被告から交通事故の治療での湯治について相談された
市職員が「マッサージ（などの医療行為）であれば（生活保護が）受けられる」と
アドバイスしたことが事件の発端と明かした。さらに「職員は不正受給とうすうす
感づきながら調査を怠り、自宅に生活保護費を届けるなどの特別な計らいをした」
とも。弁護側は「違法行為を認識しながら市が見逃していたのだから、その分、
被告の罪は軽くすべきだ」と述べた。一方の鳳海被告は被告人質問で「市職員は
福祉の精神でやってくれた。恩をあだで返してしまい、申し訳ない」と謝罪した。
冒頭陳述などによると、鳳海被告らは０６年７月～０７年１０月、群馬県内の
接骨院でマッサージを受けたと市福祉事務所に虚偽申告し、生活保護の施術費や
交通費名目で計約２２０万円を不正に受け取った。
▽毎日新聞
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