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★棚氷が崩壊、マンハッタン島に匹敵する氷が北極海に カナダ
カナダ最北エルズミーア島の棚氷が崩壊し、米ニューヨーク市のマンハッタン島に
匹敵する大きさ49平方キロの氷が8月上旬に北極海上に流れ出たと、カナダ・
トレント大学の研究者が3日、発表した。
崩壊したのはマーカム棚氷。トロント大学の研究者、デレク・ミューラー氏は7月末に、
エルズミーア島の沖合で、最大級のワード・ハント棚氷が割れたと報告していた。
マーカム棚氷は、約4500年前の古い氷を含む、厚さ約40メートル。この棚氷に依存
する生態系があり、崩壊により多くの生物が絶滅の危機に瀕することになる。
ミューラー氏は、「マーカム棚氷の崩壊はあまりにも突然で、驚いた。悪天候の中、
現地に赴き、空が晴れ渡ると、今まで存在していたはずの氷がなくなっていた。
北極海におけるあまりにも急激な気候変動に、ショックを受けている」と話している。
エルズミーア島はかつて、巨大なひとつの棚氷に覆われていたが、1900年代初頭に
崩壊が始まり、現在では小さな4つの棚氷が存在するにとどまっている。
ミューラー氏は、「前世紀であれば、割れた氷も再び形成されていたが、現在の気候
ではそれは無理。これだけ暖かい気温だと、いったん失われた氷は、二度と再生でき
ない。おそろしいことだ」と、急激な気候変動を懸念している。
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