08/09/02 22:15:05 b6PRC+Vo0
「西山記者からは、来る日も来る日も私のデスクに電話がかかる」「電話の彼の声は一方的で言葉短く、『頼む』の一言であった。
しかし、あのコソコソ人に隠れて書類を持ち出す不道徳な気持はとても耐え難い。そして、もう、西山記者が私を誘った意図も
はっきりとわかってきたのだ。私は電話に出るのがとても恐ろしくなっていった」「私は、西山記者が、彼と私の関係について
夫や安川審議官に暴露するのではないかと恐れた」
「書類を持ち出し始めてから、西山記者の私に対する態度は、かなり変っていった。もう『ホテル山王』で会っても、決して
甘い言葉なんかささやかない。私をごくごく事務的に抱いて、あとは私が持っていった書類に目を通し、おたがいほとんど
言葉を交わさずに別れる。間違いなく私は彼にひっかかっている」「私を一人の人間としてどう考えているのか。
どうせ外務省の書類を見るために私を抱き、できれば私なんか抱かないで書類が見れないものかと考えているのに違いない」