08/09/01 09:16:31 0 BE:617258636-2BP(0)
車社会で知られる米西海岸で大いに話題を呼んだドキュメンタリー作品が、日本でようやくDVD化された。
「誰が電気自動車を殺したか?」(クリス・ペイン監督)。2006年、
米公開時にロサンゼルスで見たが、日本公開は絶対無理だと思っていた。それだけにDVDの発売は驚き。
これぞ真の反骨ドキュメンタリーだ。
舞台はロスを中心としたカリフォルニア州。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が
1990年に発表した画期的な電気自動車「EV1」がさまざまな理由で、この世から
葬り去られるまでを克明に描いている。
当初、高性能で環境にも優しいEV1は羨望(せんぼう)の的だった。
「とにかくスピードが速いから、反則切符(きっぷ)切られるよ!」(俳優トム・ハンクス)と
セレブも大絶賛。ところが石油業界から「石炭火力発電だって大気汚染の原因」との声
が上がってから風向きが変わってくる。
低公害車の販売を義務づける法律も骨抜きに。トラブルも重なり、
GMはリース中のEV1を回収し始める。もともと販売はなくリースだけで市場に
出回ったEV1は2005年3月、同州から完全に姿を消した。
そのころGMが大々的に販売していた車の一つが大排気量の装甲車のような
ハマーというのがまた皮肉だ。
ちなみに、そのハマーで環境問題を訴える催しに颯爽(さっそう)と
登場するのがアーノルド・シュワルツェネッガー同州知事。まるで笑い話だ。
EV1自体にもトラブルがあったり、技術的に未熟な面があったのも事実だが、
作品は地球温暖化の恐ろしさを訴えた「不都合な真実」(2006年)に勝るとも
劣らぬ衝撃的な内容。映像作品としても優れている。
*+*+ 産経ニュース 2008/09/01[**:**] +*+*
URLリンク(sankei.jp.msn.com)