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また私が直接目にしたところでいうと、試合が終わった後の記者席が最も散らかっていたのは、
日本人の記者が集団で座っていたエリアだった。飲みかけのペットボトル飲料や
必要のなかった資料などが散在し、散々な状況だった。
記者たちからすれば、忙しい仕事が終わって、ゴミを拾って帰るなんて“暇”なことはできない、
ということなのだろうが、その程度のことは社会人として当然の礼儀ではないか。それをあとで
掃除するのは、金銭的な見返りも求めずに大会運営に身をささげるボランティアたちなのだ。
記者たちに素晴らしい環境を提供するために働いている彼らだが、それは別に記者たちの
アシスタントや部下として下働きをするためではない。記者は「サービスを受けて当然」という
立場ではないのだが、残念ながら、国際大会の華やかな舞台で、彼らの目は曇ってしまっているようだ。
もちろん、中にはボランティアや会場スタッフに丁寧に接し、素晴らしい印象を残していった
日本人記者もいる。だが、少数の記者の行動によって、「日本人記者は怖い」
「態度が悪い」というイメージが若い彼らの中に根付いてしまったのは、
同じ日本人の取材者として残念で仕方がない。
ちなみに、冒頭の記者は日本の大手新聞社の特派員。その新聞社は、
今回の北京五輪の報道方針について、「中国がオリンピックを開く
資格があるかどうかを検証する」ことに置いているという。
うがった見方をすれば、敢えて“理不尽な”行動を取って、ボランティアの対応や
大会運営の様子を試そうとした、なんて可能性も考えられるが、
そうだとすれば、とんだ勘違い行動だ。
そして、その“北京五輪を検証”しにきた記者さんに言いたい。
「あなたもまたスタッフから“検証”されているんですよ」と。
中国人のマナー向上を呼びかけるのもいいが、自らのマナー向上も大切ではないか。
自戒を込めて、問いかけたい。
<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>(おわり)