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福島県立大野病院事件の無罪判決は納得しがたい - 湘南から風になって - Yahoo!ブログ
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20日、福島県立大野病院で帝王切開手術を受けて死亡した女性に関する事件で、
担当した産科医に対して無罪判決が言い渡されましたが、
実際にひと一人が死亡しているにもかかわらず、無罪とは信じがたい判決です。
2004年12月にこの事件が発生し、その後産科や小児科を中心とした
いわゆる「医療崩壊」が問題となりました。
また、産婦人科学会もこの事件を問題視し、
「本件が有罪となった場合、産科医をやめる」と発言する医師も出てきました。
そしてこの判決です。
「医療崩壊」や産科婦人科学会の動静が、この判決に
何らかの圧力となったことは想像に難くありません。
産婦人科学会は医療過誤ではないとコメントを出しているようですが、
専門家がそう主張すれば反論は難しい。
しかし、それを簡単に認めてしまえば歴史は逆戻りしてしまいます。
かつては、医療過誤によって死亡した事例でもギルド制の堅い壁に守られた医師が刑事訴追されたり、
有罪判決を受けることは少なく、多くの被害者が泣き寝入りしていたというのも事実なのです。
もし、今回のように安易に無罪を認めてしまっては、また医師集団が増長するのではないかと心配です。
医療崩壊については、単純に産科のリスクだけの問題ではなく、
産科や小児科等の診療科目による保険点数のつけ方が関係している部分も考慮すべきです。
そもそも医師という職業は医療行為において常にリスクを負っているわけであるし、
そのリスクプレミアムとして平均的な給与所得者より高い報酬を得ているわけです。
そういったリスクテイクができない人は、医師をやめるしかない。
今回の事件も、真実を明らかにすべく、検察は控訴して争ってもらいたい。
それにしても、あるときは光市の母子殺人事件のように被害者家族に同情して加害者を死刑にし、
またあるときは世論や医師集団の圧力に負けて加害者を無罪にする。
この裁判所の定見のなさはどうしたもんだろう?
いま一番憂慮すべきは「司法崩壊」ではないでしょうか。