08/08/27 20:17:46 vvE8T0qB0
ロシア部隊、ポチ港に駐留継続=米艦船の人道支援で緊張も?グルジア
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このロシア軍の行動、つまり「ゴリからは撤退したが、ポチは渡さない」
という行動から見えてくる地政学/戦略学の法則があります。それは
「チョークポイントは押さえろ、ただしそれらの全てではなく、最小限の
数だけでよい」 というものです。
このようなことを言ったのはシーパワー理論の提唱者であり、日本とも
深い関わりのあるアルフレッド・マハンですが、彼の場合は世界にチョ
ークポイントが七つあると言っており、世界覇権の確立のためには
これらの本当に重要なものを三つか四つ押さえればよい、としており
ます。つまり全部押さえる必要はないわけですね
これが陸の場合にも適用できるかどうかは議論の分かれるところですが、
それでも今回のロシア軍の動きを見ておりますと、彼らにとってはグルジア
の首都トビリシに直結している交通の要害であるゴリという町よりも、その
交通の最終点であるポチを押さえておければいい、と判断したことになります。
ここでわかるのは、ロシア軍はバクーから来る資源の流れを、真ん中の
ゴリではなく、出口のポチで止めておけばいいや、と切り替えたわけですね。
これをちょっと卑猥な例でたとえると、ロシアは食べ物(石油・ガス)の流れを
食道や胃などの早い段階で止めるのではなく、もっと下の肛門や大腸という
チョークポイントで止めちゃえばいいや、と判断したんですね。(苦笑
これからわかるのは、ロシアはグルジアに便秘を起こさせることによって
サーカシビリ政権の交代を狙っている、ということです。そういえばポチという
港は、ドバイかどこかの中東系のファンドが投資して管理していたところだとか。
紛争の火種は意外なところに飛び火するんでしょうか?
しかしロシアが「平和維持軍」を使うという戦術を使うとは・・・参った!という
議論がけっこう出ています。ソ連時代よりも上手い、ということですね(苦笑