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「これじゃ、今週も酸欠だな。来週は、もっと大きな会議室を取ろう。それにしても、
これほどたくさんの技術者が、電気自動車を成功させたいと願っているのか」
富士重工業・スバル商品企画本部商品企画部主査の鈴木隆史は、今までに
経験したことのない熱気を感じていた。2008年5月某日、群馬県太田市にあるR&D(研究開発)施設内の
ミーティングルーム。
開発中の新商品について、週に1回開かれるプロジェクトチームミーティング
(通称・PTミーティング)が始まろうとしていた。開発、そして商品化に向けて、
現在直面している問題を解決するため、担当メンバーだけでなく新商品に関心を
持つ技術者が集まり、議論しながら知恵を出し合う場である。
富士重工の主力車種である「レガシィ」や「インプレッサ」などでも、
同様のPTミーティングは開かれる。だが、10人から、集まっても15人がせいぜい。ところが、
電気自動車(EV)のPTミーティングには毎回40人もが集まり、すし詰めの酸欠状態になってしまう。
「富士重工は開発型の会社です。新しい技術や商品を他社に先行して世に出していく。
やがて、ライバルは後追いしてくるが、その時には、さらに新しいものを富士重工は
出している。他社と同じことをやっていたら、生産規模で勝つことはできないから」
EVとは、富士重工にとっても自動車メーカーにとっても、まったくの新機軸である。
このためか、参加者の技術者魂に火がついていたのだ。
もっとも、「ガソリンエンジンの車作りには50年の歴史があるものの、EVは前例がない。
このため、大変な試行錯誤の繰り返しであり、ブレークスルーをめざす壁は高い」と鈴木は話す。
(後略)
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