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琵琶湖の生態系に悪影響を与えている外来魚のブルーギルを原料とした栄養価の高い
養鶏飼料をつくることに、立命館大生物工学科の久保幹(もとき)教授(環境微生物学)
と滋賀県などの共同研究チームが成功した。粉末ではなく液状なのが特徴で、従来の
飼料に少量を調味料のように加えることで、ニワトリの成長が早まることを確認した。
穀物価格高騰の影響で値上がりする飼料の節約と、“悪役”である外来魚の有効利用と
いう一石二鳥の効果が期待されている。
琵琶湖には約160トンの外来魚が生息し、約8割がブルーギルと推定される。固有
種のニゴロブナやホンモロコを駆逐するなど生態系に悪影響を与えていることから、
滋賀県は漁協に補助金を出したり、釣り人に協力を求めたりするなどして、年間約500
トンを駆除している。
駆除した外来魚は、ほとんどを地元企業などで組織する「淡海(おうみ)再資源化協
同組合」が処理しており、乾燥させ粉末化した「魚粉」も飼料として商品化されている。
しかし、養鶏業者らへの販売は苦戦しているのが現状だという。
このため、この飼料の改善を目指し、平成17年度から同組合と滋賀県畜産技術振興
センター、久保教授らの3者が共同で研究をスタート。発酵によりタンパク質を分解し、
単に粉末化した場合よりも吸収率を上げる方法を考案した。
(続く)
■ソース(産経新聞)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
※写真 無菌室で水に溶いた魚粉に「HA12」を入れる久保幹教授=滋賀県草津市の
立命館大びわこくさつキャンパス
URLリンク(sankei.jp.msn.com)