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タスポないからコンビニで 「ついで買い」で飲料自販機も不振
自動販売機でのたばこ購入に必要な成人識別カード「ｔａｓｐｏ（タスポ）」導入の余波で、
たばこだけでなく、飲料の自販機も苦戦を強いられている。タスポを嫌った愛煙家がコンビニなどでたばこを購入する際、
「ついで買い」で缶コーヒーや清涼飲料水を買っていくためとみられ、なかには自販機の売り上げが１０％近く落ちた飲料メーカーも出てきた。
北海道キリンビバレッジ（札幌）は道内に約一万五千台の自販機を設置しているが、
このうち既存設置機の売上高はタスポが導入された五月で前年同月比５％程度減少。六月は天候不順も響き、同１５％程度落ち込んだ。
同社は「一部商品を値上げした影響が大きいが、たばこ自販機と併設した自販機は特に落ち込みが大きい」と説明。
七月以降は持ち直しつつあるが、五－七月の三カ月間の売上高は前年同期より１０％近く減少した。
サッポロ飲料（東京）も五－七月の北海道地区の自販機売上高は前年同期より７－８％減少。
サントリーフーズ（同）も５％以上落ち込んだもようだ。道内シェア首位の北海道コカ・コーラボトリング（札幌）は
微増を維持しているものの「たばこ自販機と併設した自販機は微減傾向」という。
これに対し、タスポ導入でたばこ販売が伸びているコンビニ業界では、飲料の売れ行きも好調だ。
道内最大手のセイコーマート（同）では、五－七月の飲料の売上高が前年同期より５％増加。
特に朝の出勤時間帯は売れ筋の一位がたばこ、二位が缶コーヒーなどの飲料類で「たばことともに買っていく人が多い」と話す。
ただ、ガソリンや食品など生活必需品の値上がりで、清涼飲料水といった嗜好（しこう）品への出費は抑えられがち。
ある大手飲料メーカーは「節約志向の高まりで全体的に売れ行きが悪い。コンビニやスーパーでも低価格の自主開発商品（ＰＢ）が並び、
当社の商品は影が薄い」と肩を落としている。
北海道新聞 （08/20 07:48）
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タスポ導入の余波で苦戦を強いられている飲料の自販機＝札幌市中央区
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