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トヨタ、ハイブリッド２車値上げ
乗用車の国内販売価格の引き上げを検討していたトヨタ自動車は１９日、値上げ対象車種を、
スポーツタイプ多目的車（ＳＵＶ）「ハリアー」のハイブリッド車と、
ハイブリッド専用車「プリウス」の２車種に限定することを決めた。
実施は９月からで、近く発表する。メーカー希望小売価格の上げ幅は数％。
車両改良を伴わず値上げに踏み切るのは極めて異例。
両車種を値上げするのは、ハイブリッド車製造に不可欠なレアメタル（希少金属）価格などの高騰のため。
レアメタルは、ハイブリッド車の「心臓部」となる電気モーターや蓄電池などに使われており、
世界的な需要増から将来は確保が難しくなると指摘されている。
ガソリン高の影響で燃費効率の良いハイブリッド車の人気は高く、
プリウスは在庫不足で納車まで２カ月待ちの状態。ハリアーハイブリッドとプリウスは、
現行価格での市場投入から一定期間が過ぎており、原材料費の高騰分があまり反映されていない。
このためトヨタは、値上げしても消費者の理解を得られると判断した。
値上げに関するトヨタの動向は業界内で注目されていた。
ガソリン車については当面、値上げせず、競合車が事実上存在しないハイブリッド車のうち２車種に絞り込んだ。
トヨタは、今回の値上げが縮小気味の市場を一層冷え込ませることにはつながらないと判断しており、
影響は極めて限定的にとどまるとみられる。
車両改良時のコスト上乗せは今後も実施する。
既に他メーカーが発表しているトラックなどの商用車についても値上げする。
中日新聞 2008年8月19日 夕刊
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