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はびこる匿名文化
毎日新聞2008年8月18日 24P 鳥越俊太郎ニュースの匠より引用
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アメリカの新聞記事はほとんどの場合、バイライン(署名)があるのに、日本の新聞にはなぜ署名記事が少ないんだろう?
これは私が42歳で毎日新聞社を休職し、1年間アメリカの地方紙(クェーカータウン・フリープレス)で仕事をしていたとき以来、
ずっと考え続けていたことでした。
帰国後もこの時抱いた疑問が胸深く残り、現在では①インターネットの匿名書き込み問題
②テレビのモザイク・首なし映像問題③警察の容疑者及び被害者などの匿名発表問題――という三つの問題点について考えています。
日米の間に横たわる実名性(匿名性)のギャップについては、今では恐らく日米の文化や社会のありようの差に
基づいていると推察しています。
アメリカは徹底した個人責任の文化であり、広い国土と移動社会を背景にしているため、メディアで自分の考えを
実名で公にしても、それほどネガティブな影響はない。
これに対し、日本は責任が個人より会社や団体に帰属していることが多く、さらに濃密な人間関係を前提とする
“ムラ社会”であるため、実名公表はその後の生活を困難にすると考えられています。
その結果、日本では「匿名で意見を発表してもいいんだ」という暗黙の了解文化がはびこっていました。
その典型的な実例がインターネットで花を咲かせている掲示板などの書き込みやブログを炎上させてしまうコメントなどです。
こういうひどい実例もあります。
これはある掲示板上に匿名で「この女性をレイプした方に20万円を差し上げます」という書き込みがあり、
実在する特定女性の住所、名前、電話番号が明示され、あまっさえ女性の顔写真まで掲載されていました。
これは明らかに“犯罪”ですね。
インターネットは匿名で何でも書き込めるといっても、これはネットの仕組みを理解していない人間の仕業でした。
実は表面上は匿名でも、警察がその気になって調べれば書き込みをした人物は特定できるのです。
この時は脅迫の疑いで書き込みをした人物は警察に逮捕されました。
こうした警察が動かざるを得ない、明らかに犯罪的書き込みは、しかし例外です。
>>2以降に続く