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国宝世親菩薩はカツラ製 スプリング8で京大特定
微量物質の構造を調べられる兵庫県佐用町の大型放射光施設スプリング8で、
運慶工房作の国宝・木造世親菩薩(ぼさつ)立像(鎌倉時代)の素材がカツラであることが、
京都大生存圏研究所(京都府宇治市)の杉山淳司教授の調査で断定された。
杉山教授によると、木製文化財の鑑定は光学顕微鏡で木材の断面を観察する方法が主流で、
スプリング8を使って樹種を特定したのは初めて。
杉山教授は世親菩薩立像が昨年修理された際、偶然はがれていた長さ2ミリ、幅0・3ミリの
木片にスプリング8で強力なエックス線を照射し、コンピューター断層撮影(CT)による
精密な三次元画像を観察。道管(水を通す管)のつなぎ目の構造が階段状になっている
特徴などからカツラと断定した。
世親菩薩立像は奈良市の興福寺所蔵で高さ約192センチの寄せ木造り。
MSN産経ニュース(2008.8.13 10:27)
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