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金屏風(びょうぶ)をバックに立つ“昨日の敵”の社長同士が、
笑顔でフラッシュを浴びながら何度も交わされる握手。電機業界では
見慣れた光景になった業務提携の発表だが、一体どこまでが
本気なのかわからない。ソニーとシャープ、シャープとパイオニア、
パイオニアと松下電器産業、さらに松下と日立製作所とキヤノン…。
世界をリードしてきた日本の電機メーカーは提携や統合といった
経営戦略を駆使し、淘汰の荒波を乗り越えようともがく。
そこで交わされる握手には、信頼よりも打算や他社への牽制の意味を込めた
「冷たい握手」が混じっている。
今年2月、ソニーとシャープが発表した液晶テレビ用パネルを共同生産する
業務提携のニュースは、日本の家電業界を震かんさせた。
世界のエレクトロニクスメーカーの頂点に立つソニーが、液晶の雄として
急速に台頭してきたシャープに対し、2009年度稼働の新工場に
出資して液晶パネルの供給を受ける。まさに「テレビ業界の地殻変動を
象徴する」(業界関係者)再編劇なのだ。
だが、晴れの記者発表のひな壇に立つソニーの中鉢良治社長と
シャープの片山幹雄社長は、終盤の報道向けフォトセッション(写真撮影)で
見せた笑顔の握手の場面を除き、終始固い表情を崩さなかった。
「新工場の安定操業へ向け、ソニーは心強いパートナーだ」(片山社長)。
「世界一のテレビメーカーを目指す上で、非常に重要なステップになる」
(中鉢社長)。両社トップの口からは、提携の意義を強調することばがポンポンと飛び出した。
(中略)
だが、記者発表で両社トップは互いに目を合わせることも少なく、
「ぎこちなさ」が残った。量販店の店頭では、「ブラビア」と「アクオス」の
激しいシェア争いがこの瞬間も繰り広げられているのだから、当然かも
しれない。ただ、“昨日の敵”と過去のわだかまりを捨てて信頼関係を
構築するのが「熱い握手」なら、ライバル同士が打算でつきあう関係は
「冷たい握手」。両社の関係は一体どちらなのか。
(後略)
*+*+ 産経ニュース 2008/08/10[**:**] +*+*
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